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ときどき、日記とか、気持ちとか、拍手レスとか
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あと、1回で終わります。

終わるといいな。

終われ!

【恋に、堕ちる。 7】

「私はたまたま通りがかってのぞいてみようと思っただけなので絵の事は少しも詳しくないんだけど、日没とか書いてる人の透明感がある色とかタッチとかが好きだわ……」

 それはもちろん、乃明の絵だ。

 乃明に直接会えなかったけれど、この女性を通して乃明に乃明の絵を好きな人間が少なくとも一人はいるという事を知ってもらえたら……、と思ったから。

 それが少しでも乃明のやる気や頑張る気持ちに繋がってくれれば、と思ったから。

「えっ?」

 眼鏡の女性にびっくりしたような眼差しで問い返されて、声が小さかっただろうか? それともどの絵の事を話しているのか通じなかったのだろうか。

「ええと、真ん中ぐらいにあった、海に沈んでいく夕日の絵が素敵だなって、私は思ったんだけど……」

 もう一度少し詳しく説明し直す。自分の絵以外はあまり興味ないものなのだろうか? 私は乃明の絵以外にも素敵だなぁと思う絵がいくつかあったし、今はこういうのが流行なのかな、と思うところもあった。

「あ、いえ、判ります、すいません。

 あの、日没は私の絵なんです!」

 びっくりしたような顔を喜びに輝かせて眼鏡の女性が叫ぶように言った。



 瞬間、時が止まった。

 だって、あの日没の作者だという事は、つまり、その、間違いなく、この目の前の女性は……乃明だと言うことだ。

 ――乃明!!

 私は心の中で叫んだ。ひたすらに、乃明の名前を。

 本名ではないその名を。

 どくん、と大きく心臓が鼓動を打つと、止まった時が動き出し、今度は煩いぐらい乱打を始めた。

 瞬きの一瞬すらもったいなくて、それでも不躾に見つめて何かを感じ取られてはいけないと自分に強く命じて、顔を背けて盗み見る。

 ――ああ、愛しいその人が、目の前に……。

 愛おしいと思う相手が生きて存在している事に、そしてその相手を垣間見ることが出来て、痺れるような喜びが電気のように私の全身を駆け巡った。

「さくらさん?? 桜さんじゃないですか??」

 そう呼びかけられて、私はとっさに顔を上げてしまった。

 だって桜は私のハンドルネームだった。昔の、そう、乃明のサイトに通っていた時の……。

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