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ときどき、日記とか、気持ちとか、拍手レスとか
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これで終わりです。

後半、ちょっと駆け足だったかな??

拍手はこれから書き直すので、休み明け迄には替えられると良いのですが……。

最悪来週末までには(すいません、いい加減で)

「どうして……??」
 私の声は掠れて、みっともないぐらいに震えていた。
 いつ、美咲さんに嫌われたんだろう?
 私、何か美咲さんの気に触るようなこと、した?
 もしかして私の気持ちに気づいて、重くなっちゃった??
 ぐるぐると眩暈と共に思考が廻る。
「ごめんなさい……」
 美咲さんは小さな声でため息のように呟いた。
「私、なっちゃんの気持ち、判ってたのよ。判って、都合よく利用してた。一人が寂しい時とか、甘えたい時とか、世界に自分一人しかいないかのようにひどく孤独を感じる時とか、なっちゃんと居ると、愛されているって実感してすごく居心地良かった」
「みさき、さん……」
 それでは、遠い昔の告白は届いていたんだ。
 私は呆然としたまま、美咲さんの可愛い顔を見つめた。10年経ってるからやっぱり容色は衰えつつある。でも、私の中にも美咲さんの中にも私達の10年はちゃんと積み重なっていて、容色の衰えなど関係ないぐらい胸いっぱいに美咲さんへの愛おしさが溢れている。いつだって美咲さんが可愛くて愛しくて仕方がない。
「なっちゃんに抱きしめられて慰められると、気持ちよくて、いつもの自分よりずっと上等な人間になったような気がしてすごく嬉しかった。幸せって言っても言いすぎじゃないぐらい」
「だったら……」
「でも、それは愛じゃないのよ。もし愛だとしても親愛だもの」
「美咲さん……」
「なっちゃんが愛してくれるようには私はなっちゃんを愛せないのよ。なのにいつまでも私みたいなオバチャンがあなたを縛ってはいけない。あなたももう一生を共にするパートナーを見つけなきゃ……」
 真摯な瞳は揺らぎながらもひたと私を見つめた。
 ――ああ。
 私はしみじみと感じた。なんて愛おしいのだろうと。
「美咲さんの気持ちは嬉しいけど、美咲さんが私を嫌いにならない限り、私は美咲さんの傍に居るよ。美咲さんから離れたら私自身が辛くて苦しいし、美咲さん以外の人を愛せるとは思えないし」
 私の言葉に美咲さんはふるりと首を振った。
「それは思い込みよ。世の中には素晴らしい人がたくさん居るもの。あなたを愛して幸せにしてくれる人がきっと居るはずだから」
 だから情緒欠陥の自分を捨てて他に誰かを探せと??
「私は誰に幸せにしてもらわなくてもいいよ。美咲さんの傍に居るだけで幸せだから。それに、幸せは誰かにしてもらうんじゃなくて自分でなるものだよ。美咲さんがこの先ずっと私を愛してくれなくても、私は傍に居たいし美咲さんを愛し続けたいよ」
「なっちゃん……」
 とうとう、美咲さんの目から涙が零れた。はらはらって表現こういう時に使うんだな、と思いながら見る。美咲さんは泣き顔も可愛い。
「触れてもいい??」
 私は美咲さんの前で初めて手袋を外した。何年も日に当たったことのない私の手は白いというより青白くて我ながら不気味だ。けれど美咲さんの返事を待たずに私は手を伸ばした。
 涙に濡れた頬を指で拭って薔薇色に輝くそこに手を当てる。濡れた感触と、吸い付くような頬の弾力を感じる。不思議と嫌悪はない。
 ――ああ、これが美咲さんなんだ。
 美咲さんの体温をじかに感じる。
 美咲さんはその私の手の上から自分の手を重ねて私の手に更に頬を寄せた。
「あったかい……」
 涙で濡れた冷たい頬に私の手の温かさがじんわりと馴染んでいく。
「他人の手って、あったかいのね」
 美咲さんが微笑むと更に涙がぼろぼろと零れて、温かな涙が重なった私達の手を濡らした。
 本来なら気持ち悪くて気絶しそうなシチュエーションなのに、どうしてか胸が温かくなる。
「泣かないで、美咲さん」
 抱きしめてキスをしたいけれど、そんな事は美咲さんは望んでないから。もう片方の頬の涙を空いてる手で拭って両頬を包む。
 私の愛が、この手を伝わって美咲さんに届けばいいのに。美咲さんを心から温められればいいのに。
 そう思いながら私は美咲さんの額にそっとキスを落とした。

拍手[6回]

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